会長あいさつ

就任の挨拶

会長 岡本 崇男


このたび神戸市外国語大学同窓会「楠ヶ丘会」の会長に就任した岡本と申します。


わたしは、昭和四十八年に神戸市外国語大学ロシア学科に入学し、学部及び大学院修士課程を修了したのち、昭和五十九年から今年の三月まで神戸市外国語大学に教員として勤務しました。 教員として比較的平穏な三十七年を過ごせたのは、ひとえに神戸外大から醸し出される雰囲気のおかげであったと思っています。


大学は日本では相対的に人材の流動性が高い職場かもしれません。 一般的に「三年間の御礼奉公」を終えれば、次の大学や研究施設に移ることは原則として自由です。 数年ごとに職場を変えて、徐々に勤め先の「偏差値」が高くなる人や、給与あるいは研究費を増やす人、定年の上限を上げていく人などがいますが、いずれの場合も各人の意思が尊重されます。 神戸外大を早めに通り過ぎていった先生たちは、やはりなんらかの目的、目標があって他大学に移られたのでしょうが、その決断をする際にその方の背中を後押しした要因の一つは、もしかすると神戸外大の雰囲気だったのかもしれません。 つまり、大学の雰囲気が転出のきっかけにもなるし、思いとどまらせる理由にもなるような気がします。


それぞれ大学には独自の雰囲気があります。 その雰囲気は何が作り出しているのかというと、決して建物や設備ではありません。 建物や設備が大学の雰囲気を決めるのであれば、六甲時代の外大の雰囲気は良くなかったはずですが、実際にはそうではありませんでした。 また、教員の研究レベルの高さが大学の雰囲気を決定するわけでもありません(ただし、全く関係ないというわけではありませんが)。 大学の雰囲気は学生が作り出しています。 例えば、単科大学と総合大学ではかなり「色」が違って見えます。 単科大学でも専攻分野によって色合いが変わってきます。


数年前、神戸外大が大学基準協会の認証評価を受けたときに、実地調査のために来校された評価委員の方が、「この大学の学生は上品ですね」という感想を漏らされたとき、正直言ってわたしたち神戸外大の教員は少し驚いてしまいました。 評価委員も皆さん大学の教員でいらっしゃったので、おそらくご自分の本務校の学生を基準にしてそのような感想を述べられたのでしょう。 「上品で礼儀正しい学生がいて、静かな大学」という雰囲気に、わたしたちは慣れてしまっていたのです。


ただ、神戸外大の学生は他大学の学生よりも控えめであるような気がします。 これは今に始まったことではなく、わたしが神戸外大に入学した時から変わっていません。 わたしが学生の頃に比べて、ひねくれたものの見方をする人の割合が少なくなったような気がしますが、目立とうとしない人が相変わらず多くいて、このことが場合によってはマイナスに働くことにもなりかねません。 品位と積極性の兼備を肯定的に評価する雰囲気を神戸外大に作るよう大学の教職員の皆さん、在学生の皆さんに期待していますし、同窓会としても何らかのお手伝いができるよう、無い知恵を絞りたいと思っています。 楠ヶ丘会会員の皆さんもご協力くださいますよう、心からお願い申し上げます。


【略歴】

神戸市外国語大学修士課程ロシア語学専攻修了(文学修士)

神戸市外国語大学副学長(2015-2017)、学術情報センター長(2017-2019)を経て、現在、神戸市外国語大学名誉教授

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